会長挨拶


第62回中国・四国精神神経学会

 

 

 

第62回中国・四国精神神経学会

会長 岩田 正明

(鳥取大学医学部脳神経医科学講座 精神行動医学分野 教授)

再び集い語る中四国学会をめざして

 

 膝を突き合わせてディスカッションをする機会を失って、2年が経ちました。ウェブを使うことで様々な可能性が広がり便利な世の中になったと感じる一方、実際に顔を合わせてじっくりと話し合う良さを再認識させられる2年でもありました。

 学会とはなにか改めて考えてみますと、自らの研究成果を持ち寄って公開し、オープンなスタンスで検討や討議をする場であり、また参加者相互で知識や情報を交換したり、連絡をとりあって研究を発展させる場ではないかと思います。ウェブを用いた学会は情報のやり取りには長けている反面、人と人のつながり、そして今後の発展という面においては大いに問題があるように感じます。

 本学会には2つの特徴・側面があると思います。一つは中規模の地方学会という側面であり、各県がそれぞれの良さや問題点を持ち寄り、近隣の県同士がコミュニティー・ベーストな情報交換ができるフランクで親しみやすい学会であると思います。もう一つは精神神経学会と精神保健学会という、主に精神科医が集まる学会と看護・福祉の分野の方が集まる学会とが合同で開催する「オール中四国学会」という側面であり、これほど多職種ががっぷり四つで密に話し合う場もそうないのではないかと思います。

 新型コロナウイルス感染症の蔓延、それに伴う医療機関への過大な負担、ウクライナ危機をはじめとする不安定な世界情勢等、私たちは様々な困難に直面しています。しかし一つ一つ困難を乗り越え、成長し発展していきたいと願っていますし、今まさにその機が熟したと思っています。今回の学会テーマは「再び集い語る中四国学会をめざして」としました。ぜひ鳥取の地にお越しいただき、旧交を温め、あるいは新しい仲間を作り、これからの精神科医療について語り合っていただければと思います。私たちも形式だけの学会にならないよう、全力で作り上げていきたいと考えています。

 学会場を、米子駅すぐ前の米子コンベンションセンターに準備いたしました。どうぞ学会場で知った仲間を見つけて駆け寄ってください。ちょっとした立ち話、少し込み入った話など、ウェブではできない体験を存分に味わっていただきたいと思います。皆様の「集い」をお待ちしています。

第45回中国・四国精神保健学会

 

 

 

第45回中国・四国精神保健学会

会長 渡辺 憲

(日本精神科病院協会 鳥取県支部長、鳥取県医師会 会長)

 第45回中国・四国精神保健学会を、2022年11月18日(金)、19日(土)の両日、鳥取県米子市において、第62回中国・四国精神神経学会長の岩田正明先生とともに開催することになりました。本学会は、本来、当県の担当にて一昨年11月26日(木)、27日(金)に開催される予定でしたが、コロナ禍にて中止を余儀なくされ、昨年の高知県のご担当(數井裕光会長、須藤康彦会長)に引き続いて、本年、再登板させていただきました。

 本学会は、精神神経学会と車の両輪の形で、「再び集い語る中四国学会をめざして」を共通のテーマとして行われます。多くの皆様のご参加と活発な討議のもと、実りある大会となることを願っております。とくに精神保健学会におきましては、地域精神医療、精神保健を担うすべての職種が、病院、在宅を含め地域全体における研究成果、医療の取り組みをご発表しただき、各地域、医療機関における「心の医療」の充実、発展をめざすとともに、さらには、地域医療を担う多職種における人材育成の目的も担っております。

 精神医療の現場は、現在、専門性を高めながら機能分化、地域における役割分担、連携強化が求められており、さらに、治療の場も入院中心から在宅を含め地域全体を視野に取り組みがなされるようになってまいりました。これら多様化し、専門分化が進む地域精神医療・精神保健について、多くの演題をお出しいただき、特色ある取り組みもご紹介いただきながら、幅広い議論、情報交換を通じて、各地域、各医療機関の発展につなげていただけたら幸いに存じます。

 本年は、新型コロナウィルス(COVID-19)の全国における感染拡大が始まり、3年目となります。この間、学会もすっかり様変わりしてWEBが主体となり、モニター画面を通して情報交換し、議論を交わすことが日常となってきました。確かに、学会の会場へ移動する時間、費用を節約でき、便利ではあるのですが、皆様どこか寂しいお気持ちを感じ続けておられたのではないでしょうか?このご挨拶を作成いたしました3月の時点で、オミクロン株の全国における拡大がようやくピークアウトし、減少に転じ始めた所ですが、BA2亜種への置き換わりも加わってか、減少のスピードがきわめて遅く、残念ながら未だ収束が見通せておりません。本学会が開催される11月頃までには、余裕をもって感染の収束と地域医療の安定が得られ、名実ともに「再び集い語る中四国学会」として皆様にお目にかかれることを心より願っております。

 11月は紅葉の季節で、会場の米子コンベンションセンターからは、国立公園大山の美しい紅葉をご覧いただけます。さらに、11月中旬に解禁される山陰の味覚、松葉ガニもご堪能いただきながら、秋の山陰を満喫していただければ幸いです。

 それでは、一人でも多くの皆様方のご参加を心からお待ち申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。

 

■学会事務局

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